私の友達にすごく女性との付き合いがうまい男がいます。
顔はたいして男前でもないのに、何故もてるのか。
友人いわく、
「相手の趣味を聞いて賛同し、その話で盛り上がるのが一番手っ取り早い」
なるほど。
彼の言うとおり、自分の好きなことに共感してもらえると、気持ち的にうれしく
なり、好感をもってくれるに違いない。
「今度さ、女友達と飲むんだけど、来る?俺の言ったとおりやってみるといいよ。」
願ってもないチャンスだ。
私は、二つ返事で了承する。
当日、女性3人、男3人の合コンが始まった。
各自、簡単な自己紹介が始まり、その後席替えをしながら談笑がはじまった。
私は、常に友人の隣に座り言動をチェックする。
友人は正面に座った女性に声をかけた。
彼の手腕を見極める時が来たのだ。
「○○ちゃんは、趣味はなにかな?」
「ん~、私ね、大学のときにテニスやってて今でもたまにやるの。
社会人になってからあまり出来なくなったけど、趣味といえばそれかなぁ。」
「え、まじで!俺もテニスやってたよ。大学のとき先輩に進められて
始めたんだけど、なかなか楽しいよね!よかったら
今度一緒にやろうか。随分と久々だから腕は鈍ってるけどね^^」
なんと、友人はこの話をうまく進めて次に会う約束まで決めているではないか。
もちろん彼がテニスをやっていたと言う話は聞いたことがない。
彼の巧みな話術に女性はどんどんと引き込まれていく様だった。
<よし、俺もこの手でいくか>
右隣に座ってる女性はなかなか俺好み。
早速、声をかける。
「○○ちゃんは、趣味は何?」
「んー、、寝ることかな^^」
夜風がやけに骨身にしみる帰路であった。